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■「坪単価」はあくまで「めやす」

さて、今回はいざ住宅建築を検討しようとするときに注意すべき点の一つをお話します。それは、住宅の価格表現のあり方です。注文住宅の価格において一般的に表記される「坪単価」、この価格表示は、なかなか算出しにくい建物の建築費を、一坪(約3.3m²)あたりの値段で表示したもの。これから作る製品の価格基準を表示した点ではわかりやすいのですが、じつはその表示ルールには、曖昧な部分も秘めているのです。その秘密を探ってみましょう。

■「坪単価」の秘密を探る

坪単価は「本体価格÷面積(坪数)」によって求められます。どこまでの金額を本体価格とするのか、また除する面積は何を基準にするかといった、この「坪単価」の算出基準が明確に決められていないのです。ですから坪単価を低く(安く)表現するためには本体価格(分子)を低くし、面積(分母)を大きくするということが出来てしまう。そうすることにより極端な話、坪単価40万円の建物でも坪単価20万円と表現できたりするわけです。

しかし、家は本体価格だけでは建てることが出来ません。本体価格とは別に「付帯工事費」や「諸経費」が必要になります。本来ならば本体価格に含まれるべき工事項目を別途工事費にしたり、諸経費として別見積とすれば本体価格は低くなるのです。正しい価格を見極めるためには本体価格をどこまで含むもので設定してあるかを掴みましょう。本体価格を割る面積についても注意が必要です。通常でしたらこの面積の定義は「延床面積」を指します。この延床面積とは実際に外壁に囲まれた床面積のことです。ところが従来、延床面積に含まれない吹抜け、ポーチ、テラス、バルコニーなどを加え「販売施工面積」のような表現を使い、坪単価を表現することもあるので注意が必要です。

■建物の形状と坪単価の関係

建物の形状によっても坪単価は違ってきます。同じ床面積でも建物の形状が正方形の場合と長方形、L型、凹凸型では坪単価が変わってきます。一番安く出来るのは外壁面積が一番少なくてすむ正方形の建物です。逆に建物の形状が複雑になるほど外壁面積は増えていき坪単価は上がって行きます。言い換えれば坪単価が同じならば、正方形に近い建物よりも変形した建物の方がお得だともいえるのです。次に平屋建て、二階建て、三階建ての場合でも坪単価は変わってきます。一番割高になるのは平屋建ての場合です。なぜかというと、基礎と屋根面が二階建ての場合よりも二倍いるからです。

■モジュールによって坪単価も変化する

そして最後に、モジュールの違いによっても坪単価は変わってきます。モジュールとは建物の基準となる基本単位のことです。現状、910(尺)モジュールと1000(メーター)モジュールの二つがあります。同じ4LDKの間取りを作った場合、尺モジュールに比べてメーターモジュールの方が概ね20%程度広くなります。しかし建設費や材料費は同じ割合で増加するわけではなく若干安くなるため、メーターモジュールで算出した坪単価の方が若干安価となります。もちろん総額ではメーターモジュールの方が面積も増えた分高くなるのですが、坪単価に直せば安く見える・・・ということなのです。

いかがでしょうか? 表現方法や選択肢の違いによって坪単価は高くもなり、安くにもなることがご理解いただけたのではないかと思います。すなわち、坪単価というものはあくまでも「めやす」の価格であり、条件しだいでさまざまに変化する、ということです。決して「坪単価が安い=家が安く建つ」だけではないことに注意してください。見積が出来上がってカーテン、照明までついて(要は住める状態になって)最終坪単価で比較検討するときには有効かもしれませんね。

今回は坪単価表現について考えてみましたが、住宅業界にはわかりにくいことがまだまだたくさんあります。