土台にはヒバが優れている


耐腐朽性・耐蟻性の心材比較表
耐腐朽性、耐蟻性が大のもの ひば、こうやまき、べいひば
耐腐朽性が大、耐蟻性が中のもの ひのき、けやき、べいひのき
耐腐朽性が大、耐蟻性が小のもの くり、べいすぎ
耐腐朽性、耐蟻性が中のもの すぎ、からまつ
耐腐朽性が中、耐蟻性が小のもの べいまつ、ダフリカからまつ
耐腐朽性、耐蟻性が小のもの あかまつ、くろまつ、べいつが

 土台にヒノキを使うといえば、かなりしっかりした家という印象があります。確かにヒノキは虫に強く腐りにくいのですが、防虫、防腐の面から考えますとひばのほうがより効果の高いことがよく知られています。
 ひばも同じヒノキ科の木で、香木と言われるほどすばらしい木です。ヒノキチオールという成分を多く含み、そのヒノキチオールが木自身の健康を保ち、虫や湿気から守ります。ひばの切り粉の中にシロアリを入れると死んでしまいます。しかし人体には無害なのです。
 毒性の強いシロアリ防虫剤は、シロアリだけでなく、益虫までも殺してしまい、人の健康にも強い影響をもたらします。めまいなどの症状を引き起こす場合もあります。
 地中に染み込んだ毒液は、土壌や水質を汚す原因になります。つい最近まで使われていたシロアリ防虫剤のクロルデンは、7年から10年の効果をうたっていましたが、毒性が強いため使用禁止になってしまいました。今は薬効期間が5年と短い別の薬品が替わって使われています。
 米栂材など、本質的に湿気に弱く、シロアリに好んで食べられる木に薬品を注入したりして土台に用いるより、木本来の成分中に毒性のない防虫剤が含まれているひばを使われることをぜひお勧めします。



長期の湿気に耐えるため船などにも使われた高耐久の樹種です。

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